智子は授業が終わると急いでタオルで身体を拭き、服を着ていった。
(さっきの委員長みたいな娘に岬まゆみさんのことを聞いてみようかしら...)
生徒の更衣室を探しに行った智子はシャワーを浴び終わって、ロッカーに向かう生徒達の中に彼女を見つけた。
「ちょっと悪いんだけど、少し時間を貰えないかしら?この学校の事全然知らないから、色々と教えて欲しいんだけど...」
「私なんかより、他の先生に聞けばいいのに」
「先生方よりも生徒に聞いた方が色々とわかるでしょ? 私、みんなと旨くやって行きたいのよ」
「わかりました。でも休み時間が少ないので、今度にして貰えませんか?」
「そうね。それじゃあ、今日の夜にでもいかがかしら?」
「夜ですか...門限もあるし...そう言えば先生は何処の部の顧問になるんですか?」
「まだ、わからないわ...たぶん明日あたりに決まるんじゃないかしら?」
「実は私が所属している部も顧問の先生を募集しているんです」
「あら、そうなの?何部?」
「うふっ、それは後のお楽しみです」
「あら、それじゃああなたの部の顧問になったら色々とお話聞かせてね」

その時に授業中に気付かなかった、ある事にやっと気がついた。
(水着に裏がついていないわ....アンダーも穿いてない.....それに、この首のリボンは何?)
智子と話しをしている生徒は智子よりも15cmは背が高かったので濡れた水着のバストが智子が目を少し下げた辺りに大きく張り出していた。
乳輪は透けてピンク色を覗かせ、乳首はぴったりとした生地を可愛らしくポツンと持ち上げていた。
「あっ、急がないと遅刻しちゃう。この学校は校則を破ると大変なんです。それじゃあ、失礼します!」
「そういえば、その首に巻いているリボンは一体なんなの?」
「知らないんですか? これはどんな格好をしていても何年生かわかるようにっていう事でしているんですよ」
(そういえば、安藤先生も....)
「それじゃあ、急ぎますから!」
「あっ! 引き止めてゴメンナサイ!」

智子が体育教官室に戻ると、そこには教頭の勝田と安藤がいて何やら話をしていた。
「お疲れ様でした、いかがでしたか吉田先生?」
勝田が含みのある言い方で智子に問い掛けた。
「教頭先生! 授業は15:00っておっしゃったじゃないですか! 私は、遅刻.....」
智子は言葉を飲み込んだ。
「遅刻がどうしたんですか?」
恥ずかしい行為をさせられたことを、教頭の顔を見て思い出し、思わず興奮してしまい自分が授業に遅刻したことを自分で報告してしまった。

「あ、あのう...でも時間はちゃんと、教えて頂かないと...」
智子はしどろもどろだった。
「自分で時間を確認しなかったのは吉田先生のミスでしょう!」
「でも!」
その時に安藤が智子の目を見詰めながら、首を横に振った。
「男性である、それも教頭に対してそんな反抗的な態度をとるんですか?」
「えっ! いえ...そんなつもりじゃ....」
「まあ、吉田先生は今日が初日だから大目に見ますが、以降は許しませんから、そのつもりでいてください、いいですね!」
「....は、はい...すみませんでした...」
智子は捜査の事と自分の身の安全を考え、ひきさがった。

「それにしても、教師が遅刻なんかしちゃ駄目ですよ。 生徒達に示しがつかないじゃないですか! さっき吉田先
生の様子を見ようと思ってプールを覗いたら吉田先生が全裸で授業をしていたから、遅刻したなって分かったんですけど」
「見ていたんですか?」
「ああ、ほんの少しだけだが」
「そんなっ!」
智子は女子生徒以外に自分の全裸を見られたことにショックをうけた。
「まあ、いい勉強になったでしょう。 官能学園では教師が見本を見せなければなりません、分かりましたね、吉田先生!」
「...はい、以後気を付けます...ところで私水着を持ってくるのを忘れてしまったんですが、学園に予備の水着なんてありますか?」
「吉田先生用の水着ですか?う~ん、あるかな? 安藤先生?」

「生徒用の水着だったらあるかもしれませんけど、先生に生徒用の水着を来て頂く訳にもいかないですし...」
「そうですか、それでは、ちょっと探してみますから、少しの間我慢してください」
「え、ええ...ただ今日も教師が教科書を忘れたようなものだって生徒達に怒られたもので...出来れば早く調達して頂ければ助かるんですけれども...」
「そうですね、でもこの近辺では水着を売っているところなんてありませんから...出来る限り早いうちに何とかしますから、それまでは今日のように裸で授業をやってください」
「は、裸でですか? いくらなんでもそれでは...」
「探してみますから、我慢してください。いいですね!」
「は、はい...よろしくお願いします...」
「それから、吉田先生、これを首に巻いてください」
「これは...?」
「女子生徒も安藤先生もしているでしょう。 女性は学園内では必ず着けるようになっているんです」
「生徒に聞いたのですが、何年生かわかるようにということでしたが、教師が着ける必要があるんですか?」
「また、反論ですか? 吉田先生は官能学園の何から何まで気に入らないのですか?」
「そんな事ありませんが、生徒はともかく教師までつけるなんて...」
「吉田先生は顔も幼いし、身体も高校生みたいですから、生徒に間違われない様にした方がいいんじゃないですか?」
「えっ!」
「冗談ですよ、冗談....とにかく必ず着けて下さい。 着けないと...わかってますね」
勝田は智子を言葉でいたぶると、教官室から出ていった。

「本当にもう、頭きちゃう!」
「駄目ですよ、吉田先生。 そんな事言っちゃ! どこで聞かれてるかわからないですよ」
智子は小さな声で安藤に校則の事や官能リボンの事などの疑問点をぶつけてみた。
「ごめんなさい、私の口からは話せないんです...」
「それじゃあ誰が教えてくれるんですか?」
「教頭先生です...」
「でも私何も教えてもらってないんです」
「吉田先生はこの官能学園が男尊女卑をモットーにしている事を知ってますか?」
「ええ、それだけは...」
「この官能学園では女子生徒よりも女教師、女教師よりも男子生徒、男子生徒よりも男性教師というような力関係で成り立っています。ですから、その事をいつでも思い浮かべて行動してください。 それから遅刻とか一般常識や一般的なモラルは絶対守るようにしてください...」
「女教師よりも男子生徒の方が力が上なんですか?」
「教師と生徒という関わりよりも男と女という力関係の方が強いんです。 彼らは女教師を馬鹿にしたり悪戯しようとてぐすね引いて待っていますから、くれぐれも注意してください」
「信じられない....」
「ゴメンナサイ、これ以上は私の口からは言えません....本当にゴメンナサイ...」
安藤の優しさが智子の胸を打った。
「これだけで十分です。 ありがとうございます、安藤先生」
安藤は思いつめたような悲しい目をしていることに智子は気がつかなかった。