その後が大変だった。3人の連絡で駆けつけたパトカーと救急車。真紀、祐子、のり子の3人もそれぞれ事情徴集とかで拘束され、やっと解放されたのは、もう月も高く上った夜半すぎだった。

「・・・・結局、全然わからなかったんだけど、なんでのり子がこんな所にいるわけ?」
 納得できないという感じで真紀が問いかける。祐子も同じ疑問を抱いていたらしく、うんうんとうなづいている。のり子は、ちょっと迷ったものの、あの奇妙な夢から話し始めた。
 
「・・・それってただの欲求不満じゃないの?」
「違うってば! だって夢に出てくるのが私じゃないんだもの。たぶんあいつらが彼女にしたことを追体験してたんだと思う、夢の中でね。そして、その後、彼女に操られてここまできたんだと思うわ」
 じと目でつぶやく祐子に、ちょっと怒ったような調子でのり子が答える。
「・・・もしかしてそのペンダントのせい?」
「たぶんね。そのペンダントはあの子のものだって言ってたもの。おそらく・・・」
 祐子と真紀の言葉に、のり子ははずしたペンダントを手の平で踊らせながら答える。
「このペンダントに込められているあの子の記憶、感情に飲み込まれて操られてたんでしょうね。おそらく復讐のために・・・」
「これで安らかに眠れるのかな、彼女・・・」
「わかんない・・・でも・・・・」

(そうあって欲しい)、のり子が思った瞬間、手の平にのせたペンダントが月の光に煌めいたかと思うと溶けるように手の平からこぼれ落ちる。

「な、なに今の・・・・」
「もともとここに存在するはずのなかった物だったってこと・・・」
「彼女の想いをうけて現れ、そして消えたのね」

 まるで涙が流れ落ちるように消えてしまったペンダントを見て、3人とも目を丸くする。驚きの中で、それでものり子には一つだけ自信をもって言えることがあった。それは・・・

「・・・でも、これで彼女の思いも遂げられた。安らかな気持ちで眠れるはずだわ・・・」