バイブの先端を、これ以上ならないほど敏感になっている、ぬめぬめ光った花弁にあ
てた。
「んっく!・・・ああ~っ・・・」
 花弁の周囲をバイブレーターの先でなぞる。
「あっ、あっ・・」
 先端が花弁の上の方についている、一番敏感な花の芽の部分を探り当てた。
「ああ~っ!」
 体がしびれる。思わず足がまっすぐに伸びて力が入る。
 もう一方の指で、花の芽を包みこんでいる包皮を押し上げてみた。少し大きくなった
花の芽があらわになった。
 そこに、そーっとバイブの振動している部分をあててみた。
「きゃっ!」
 刺激が強すぎる。でも気持ちいい・・・
 次に、蜜がしたたっている壷の部分に刺激を加える。
 ちょっと押し当てただけなのに、バイブレーターの頭の部分の半分が、するりと埋没
してしまった。
 先端に伝わるバイブレーターの振動が気持ちいい。
 頭だけを挿入したままでしばらくいる。
 自分を焦らして、その快感を楽しむ。
「ああっ、はやく・・・もっと奥に・・・あああ・・・」
 打ち寄せる快感の波にあらがうことができず、ゆっくりと奥まで進める。
 濡れた壷は、なんの抵抗も見せずにそれを受け入れた。
 体の奥から、無機質の冷たい感触が伝わってくる。
 機械的で単調な振動に体全体が敏感に反応する。
 太腿がピクピクと痙攣する。
「ああっ、もっと・・・、だめぇ~・・・」
 快楽の導火線に完全に火ついた。体が脈打つ間隔がだんだんと短くなってくる。
 ピクン!ピクン!
 乳房が震える。
「ああっ!ああっ!」
 大胆にバイブレーターを入れたり出したりする。その度にピチャピチャとイヤラシイ
音が聞こえてくる。
 さらに手の動きを激しくする。
 頭の中がだんだんと真白になってきた。周りは何も見えない。足が思わず突っ張る。
「ああっ!だめ!イっちゃう!だめぇ~!」
「も、もう・・・ああ~っ!」
 体が快感の火薬によって爆発しそうになったその時、
 ・・・ポーン
 微かに何かの音が耳に入った。
 一瞬手の動きがとまる。
 頭はまだ朦朧としている。
 なにか聞こえたような・・・
 快楽のシナプスで埋め尽くされた脳が、現実に戻ろうと激しくあらがう。
 ピンポーン!ピンポーン!
 今度ははっきりとチャイムの音が聞こえた。 彩子は、はっと我に返った。
 ピンポーン!ピンポーン!
「こんにちはー、宅急便でーす」
 しばらくぼーっとしてたが、すぐに現実世界に引き戻された。
「は、はーい」
 頭を振って、朦朧とした意識を振り払う。
 急いでパンティとスカートを履いた。
 んもうっ、こんな時に来なくたって・・・あとちょっとだったのに・・・・
 額にはうっすらと汗が浮かんでいた。タオルでふき取る。
 一通り身繕いを終えると、おぼつかない足取りで玄関に向かった。歩くと、股間がま
だ濡れているのが分かる。
 玄関の覗き穴をのぞくと、一人のクロネコが小包を持って立っていた。
「はい・・」
 そおっと玄関をドアを開く。
 その時ふと気づいた。
 ま、まさか、今のあたしの声、聞かれていなかったかしら?
 顔がわずかに赤くなった。
「こんにちは、お荷物お届けにまいりました」
 宅急便の配達員が言った。
 伺うようにその配達員の顔を見た。20歳くらいのまだ若い男の子だった。学生の夏
休みのアルバイトだろうか? なかなかかわいい顔をしている。
 さっきの声には気づいていないようだった。
「まあ、ごくろうさま」
 少しほっとして、荷物を受け取った。
 実家からの暑中見舞だった。
 あらためて配達員の男の子を見ると、汗びっしょりだった。この真夏の暑い中、マン
ションの4階のここまで駆け上がって来たに違いない。
 ごめんなさいね、うちのマンション、エレベーターついてないの。
 若い肉体の全身から、熱気が吹き出ている。腕まくりした服から、筋肉質の太い腕が
出ている。ほとばしる熱気にちょっとぞくっとした。
 ほんのわずかの間、いけない考えが頭をよぎった。
「ちょっと待って下さいね、ハンコ持ってきますので。あ、そこじゃ暑いから、玄関
 の中に入っていらして」
 わずかに怪しく目を光らせて、彩子は言った。
 いたずらっぽい目ではあったが、それは間違いなく 獲物を狙うケモノの目だった。