あ・・・身体が熱い・・・
 なんだか溶けそう・・・
 男を攻め立てる自分の姿を想像して、彩子のほってった身体はさらに熱を帯びた。股
間の亀裂からはとめどもなく蜜が溢れ出してくる。興奮して気が狂いそうになる。身体
中を蛇がはいずり回る感覚に陥る。
 なんで・・・自分が攻め立てているのに・・・
 あぁ・・・なんだかすごく興奮する・・・
  そう・・・今までとは違う感覚・・・
 んん・・どうして・・・あたし、どうしちゃったの・・・
 どうしてこんなに身体が熱いの・・・
 彩子の頭の中、ぐるぐる回る興奮と快感の渦の隙間にいくつかの疑問符が浮き沈みす
る。
 あ・・・
 デジャビュ現象・・・いや、違う・・・
 この感覚、前にも一度あったような気がする。
 快感に抗いながら記憶の糸をたぐりよせる。
 そう・・・何となく思い出した。
 あれは夫との夜の営みの最中であったことに気がついた。
 夫とのセックスは彩子が主導権を握ることは全くと言っていいほどない。自分の妻の
はしたない姿態を見るのがいやなのか、自分が攻られ情けなく身悶える姿を想像するの
が嫌なのか、夫は決して自分の身体の全てを彩子に委ねることはなかった。いい意味で
も悪い意味でもお堅い人間、と言うかむしろ男尊女卑の考えが心の奥底にあるのかもし
れない。
 多少の不満はあったものの、彩子も夫の少し片寄った考えを自然と受けとめてしまっ
ていた。
 ある日の週末の夜、外で食事をする約束をしていた。夫は少し残業があるかもしれな
いということで、8時に会社の近くの駅で待ち合わせをした。しかし8時を過ぎても夫
はなかなか現われない。仕事が忙しいのかしら・・・それなら携帯に電話してくれたっ
て・・・。少々イライラしながら待つこと1時間半、9時半になってようやく夫が現わ
れた。
 理由を聞くと、なんと仕事が早く終わって時間潰しにパチンコをしていたと言うのだ。
普段ギャンブルをあまりやらない人間がよく陥るパターンで、負けが込んで時間を忘れ
て没頭してしまったのだった。
 まじめな夫は本当に申し訳なさそうに平謝りだった。あまりの馬鹿らしさに怒る気も
失せた。しかしなにもしないでこのまま許すのは甘すぎる。ふと彩子にある考えが浮か
んだ。
 わざと、怒り心頭、という顔をして夫に言った。
「一つ、私の言うことをなんでも聞いてくれたら許してあげるわ」
 夫は少し不安な目をしながらも、許してくれるならなんでもする、と情けなく懇願し、
その場は事なきを得た。
 そしてその日の深夜、ベットに入り、これから週末の夫婦の営みが始まろうとした時
に彩子は言った。
「それじゃあなた、約束よ。今夜はあなたを私の好きなように攻めさせてもらうわ。
どんなことでも言うこと聞かなきゃダメよ」
 夫はそれを聞いてひどく驚き抵抗の声を上げようとしたが、約束してしまったものは
しょうがない、と観念した。
 彩子は夫の手足をタオルでベットに縛り付けた。素裸で大の字に縛り付けられた夫を
上から見下ろした。その姿を見ただけで、なぜか蜜がにじみ出てくるのを感じた。
 夫は情けない屈辱的な顔をしていた。
「ふふ・・・」
 心臓の高鳴りを覚えた。
 そして、彩子は自分からは好きなように出来ない普段の不満をここぞとばかりに夫の
肉棒にぶつけた。手と乳房と唇と舌で、これでもかと言う程そそり立った夫のモノを嬲っ
た。
 普段聞くことのない夫の身悶える声を聞くと、身体が妙に熱くなった。
 ああ・・あたしが攻めているのに・・・どうしてこんな・・・
 身動き出来ない夫の肉棒を唇で激しくしごきながら、彩子は気も狂わんばかりに興奮
していた。愛液が太腿を伝った。
 ああ・・ああ・・・
 す、すごい・・・なんでこんなに興奮するの・・・
 こんな感覚初めて・・・
 抑圧された性欲が牝犬となった彩子の身体からオーラとなって吹き出しているような
気がした。
 も、もう・・・
 彩子は唇の動きは止めないで身体の向きを変え、自分の股間を夫の顔の真上に持って
いき自らの指で秘唇を愛撫した。夫の目の前で、愛液に濡れたクレバスが淫らな音を立
てた。
 ああ・・いいわ・・すごいっ・・・
 身体中を蛇が這い回る感覚。あまりの快感に意識が遠くなる。
 今まで体験したことのない興奮と快楽の感覚が、頭のてっぺんから手足の爪先までを
包み込む。
 すごいっ・・すごいぃっ・・・
 どうしてこんなに・・・あふっ!
 一心に頭と舌と手を動かす。
 夫のあえぎ声が大きくなってきた。
 涎を垂らしながらさらに口の動きを激しくする。上と下の両方の唇からズチュッ、ズ
チュッ、と激しい音が聞こえて来る。
 ああっ、いいっ、もっとっ!・・・あああっ!!
 夫の肉棒が彩子の口の中に白い液体を解き放ったと同時に、彩子も今までになかった
快感を味わいながら激しくイッてしまった。
 しばらく全身がピクピクと痙攣していた。
 ああ、わたしってこうやって男をいいように弄んでいる時が一番興奮するのかもしれ
ないわ・・・なんていやらしい女・・・