ユウミとサカイは、スパニッシュレストランに入った。ユウミはギトギトした物か、コリコリした食べ物が好き。肉ならレアのステーキ、焼き鳥はハツの塩、って感じ。
今夜はサカイのおごりだから、彼に選択権がある。でも、ユウミはそんなことお構いなしで、自分が行きたい店に行く。
そのレストランは本格的なフラメンコチームが、ショーを見せることで、有名な店だ。ユウミはこの店の雰囲気が好きだった。薄暗い店内の、小さいテーブルに案内された。向かい合って座る。リオハ産の赤ワインを注文する。サカイの目は、片時もユウミから逸れることはない。まるで催眠術にかかった鶏みたい・・。
「ユウミさん、さっき社長が気にしてたみたいだけど、いいんですか?」
「サカイがそんなこと、言わなくていいよ」
「そうですね。僕、ユウミさんと一緒なら・・それでいいや」
「へえ、妙に素直だね」
ユウミはワインを飲み干す。サカイが黙って、もう一本注文する。薄暗かった店内の照明が、さらに暗くなった。ショーが始まる。中央の小さいステージにスポットが当たり、低く嗄れてはいるが、よく通る声のカンテオーレが登場した。続いてギターラとバイオーラが、派手にステージにあがった。日本人好みの激しいサバティアード(足を打ちならしてリズムを取ること)の連続。この方が情熱的で、日本人のフラメンコに対するイメージと、ぴったりなのだろう。
ユウミはほとんど一人で、ワインを飲んでいる。唇にワインの滴が残っている。サカイがそっと手を伸ばし、ユウミの濡れた唇に触れた。
「うっ・・」
サカイが小さく呻いた。ユウミが赤いハイヒールの踵で、サカイの足の甲を踏みつけたから。そのまま、徐々に力をくわえる。サカイの顔が痛みで歪む。唇に触れたままの指が、震えている。
「どう?」
ユウミが聞いた。
「ユ、ユウミ・・さん。あ・・ああ・・」
「気持ちいい?もっと、強くして欲しい?」
ユウミの目が、きらきら光る。サカイの目が潤む。
フラメンコのサバティアードが、さらに激しいリズムを刻む。
ユウミは足を踏みつけていたハイヒールを、ふくらはぎから、太腿へとゆっくり移動させる。つま先でサカイのペニスを捕らえた。
「ここも・・?」
「あ・・」
サカイはユウミの唇にあった指を、彼女の口の中に差し込む。ユウミはその指を強く噛んだ。
「あ・・ユウミさん・・もっと・・」
ユウミが足で捕らえたサカイのペニスを、さらに強く踏みつける。やんわりした感触から、固い感触に変わる。サカイは完全に勃起している。
テーブルクロスの下で、爆発しないように堪えている。ユウミに強く噛まれたままの指を、引き抜こうとした。ユウミがさらにきつく噛んだので、サカイの指の皮が剥けて、血が滲んだ。
ユウミは血の滴る指を舐めながら、パンティを激しく濡らした。足を伸ばして、サカイの股間をもっと確実に捕らえる。
ステージでは、悲恋の曲をソロカンテで、歌い上げている。ギターラが情熱的な旋律を叩き出す。
ユウミはサカイの指を、美味しそうにしゃぶる。舌を絡ませながら、付け根から先まで、ゆっくりしゃぶる。
「ユウミさん・・ぼ、ぼく・・」
「また欲しいのね。いいわ・・今すぐあげる」
ユウミはサカイの指をくわえたまま、椅子の端まで腰をずらした。ミニスカートの中のパンティに手をかけ、少し腰を浮かせて太腿まで下げる。片足から外して、そのままサカイの股間までずらした。
サカイは片手で、パンティを受けとめた。ユウミに踏みつけられたままの股間に押し当てる。そっと、ジッパーを降ろしてパンティを中に押し込む。シルクのさらさらした感触と、人肌に蒸れた部分がペニスを責める。
ユウミが思いっきり力を込めて、頂点まで勃起したサカイのペニスを踏みつけた。
「あああ・・」
サカイは、はてた。ユウミの口から、ねとねとに濡れた指が落ちた。
丁度ショーが終わり、店内が少し明るくなった。ユウミはワインに酔って、サカイは快感に酔って、店を出た。
「ユウミさん、送りましょうか?」
「サカイに送って貰っても、面倒くさいだけよ」
「相変わらず、ユウミさんは手厳しいなぁ」
「今日は、ご馳走様でした。じゃ、また明日」
「あ、ユウミさん・・一つ聞いて良いですか?」
「なに?」
「さっき・・ユウミさん、感じて、いっちゃいましたか?」
バチーーン! ユウミの平手打ちがサカイの頬をヒットして、気持ちよく鳴った。
「サカイ・・生意気よ!あんなんで、いくわけ無いじゃない!」
ユウミが去ってゆく後ろ姿に、サカイが目を潤ませていた。