「なにしよっか?」
「うさぎとび百回させるってのは?」
小百合がそんな提案をする。
由香が始めたその会話を、ぞっとする思いで聞いていた。
「え~、そんなの生ぬるいよ」
由香が言った。
「そんなの学校でもさせられるじゃん、どうせ湧ちゃんの大切なものとか持って
くんでしょ?」
「そりゃそうだな。どうせならもっと…、恥ずかしいこととか?」
健一とか言う男が、私の大切な机に座って中をいじくりまわしながらそんな酷い
ことを言ってみせる。
「ほら、加代ちゃんもかんがえなよ。いままでいじめられてたんだから、なんで
もやらせちゃいなよ」
小百合にそう言われて気の弱い、加代子はそんな由香の言葉にちょっとひいてる
みたいだった。
なんとか話が終わることを祈っていると、由香が
「恥ずかしいことかー」
「服脱がせたりとかなら私もさせられましたよね…」
後ろから加代子のちょっかいが入る。
「いいじゃん、それ。服脱がせた上でもっと恥ずかしいことさせるのどう?」
小百合がそう言うと、由香が身をのりだして私の顔を見て楽しそうな笑みを浮か
べて見せる。
この人達、私をいったいどうするつもり…
「裸に剥いて、壁に張り付けるってのは?」
由香が言った。
私は自分が壁に裸で張り付けられている格好を想像してぞっとした。
「んー、それは結構難しいぞ。道具もないし」
男のその言葉に内心ほっとした。
「そっかー、じゃぁ、明日もあさってもあるんだし、道具とか買っちゃえば?ど
うせ湧ちゃんのお小遣いから払うんでしょ、きゃはは」
そんな…
私は確かに親が裕福なこともあって、それなりにお金を持っている。
でも、こんな奴らに勝手に使われたりしたら、それこそ泣いても泣ききれないく
らいだ。
「んーーー」
いい加減ふざけるなと言おうとしたが、ここまでしっかり口を塞がれていては、
声を出せる気配もない…
必死に首を振ってみせると由香がそれを見て…
「あー、だいぶ湧ちゃんも気に入ってくれたみたいだから、けってーい!」
そう言われて私は愕然とした。
自分を、遊び道具にするために貯めたお金じゃない…
「じゃぁさ、なに買うの?」
小百合がそう言った。
「そうだなぁ、そう言う部品作るのはめんどくさいな…」
由香がその健一の言葉を聞いて思いついたように言った。
「アダルトグッズなんか良くない?」
そう言った瞬間、辺りの雰囲気がどっとわいた。
つまらなそうにしていた小百合もその響きに魅せられたのか、由香の方に耳を傾
けて聞いていた。
「それ面白い! 最高! 下半身の玩具にしちゃうの最高かも!」
だんだんエスカレートしていった。
小百合もえっちな器具とかの話は知っていたのだろう。私も確かそんな話に分か
らずに混ざっていたこともある。
「湧ちゃんって処女じゃないんですか?」
ふと加代子がつぶやいた。
一瞬、場が静かになって、ちょっと気まずそうに加代子が横を向く。
それを聞いてふっと眼がうわずった由香が言った。
「バイブかなんかで処女喪失ってなんか刺激的じゃない?」
小百合がその言葉に耳を傾ける。
「んなもん買うの高いからやめときなよ。それより、バナナかなんかの方がいい
んじゃないかな…」
私は処女を奪われそうな話題に体が震えた。
いくらなんでも、初めくらいは好きな男の子とと考えるのは自然なこと…
それをそんな物に捧げるなんて…
いや…、絶対そんなのいや…、助けて… 誰か助けてよぉ。
いつの間にか私の味方は一人もいなくて…
自分の部屋にまで勝手に上がり込まれて騒がれた上に、私はガムテープで縛られ
てて、しかも由香達のおもちゃにされてしまいそうなのだ。
「ねね、これから湧ちゃんを私達のおもちゃにしない?」
由香がそう言いだした。
小百合と加代子、そして横から健一が集まってなにかごそごそ話し出す。
途中えぇーという加代子の声がした…
なにかとんでもないことを私にしようとしている。
少しして、私は由香に口を塞いでいたガムテープを外された。
「湧ちゃんは私達の性の玩具になることに決定しちゃったよ」
そう突き放すように由香が言った。
私は猿ぐつわを外されても、一瞬由香の眼に言葉を失った。
「そ、そんな…、私がなにを…」
「ふふふっ」
後ろから小百合の笑い声が聞こえる。
ちょっとひいていた加代子も、いつのまにか私の事をしっかり見つめている。
「いままでのお返しですよね…」
その低い声が私の頭の中を響きわたる。
「で、でもこんなに…」
私は自分でいままでやってきたことを思い出しても、こんなに酷い仕打ちをした
ことは一度もない。
あくまでもこっちも遊びで…
い、いや、由香達には私をこうすることが遊びなのかもしれない。
私を陥れたいんじゃなくて…、おもちゃ売場に並んだおもちゃで遊ぼうとする、
ただの反応のいいおもちゃと思っているのかも。
背中がひやっとした。
「ベットの上に運びましょう」
由香が、私ににやっと笑ってそう言った。
後ろからやれやれとあの男が、足と腕の自由を奪われて抵抗できない私を抱きか
かえてもちあげようとした。
私は必死に体をひねって抵抗したが…
だめだった…