私があこがれて入った高校。
三年前くらいに出来た学校らしく、私の家に宣伝の広告が回ってきたんです。
それで…
中を見たら制服もかわいいし。
それになにより、全寮制の学校で、山の中の静かな学校という雰囲気が好きで親
に相談して何度も頼んで入れて貰ったんです。
そして…
今日が入学式。
私は、家から荷物を持って電車に乗って…
その学校に着いたんです。
「はい、新入生の方ですね」
綺麗な女の人にいわれた方向に歩いていくと学校が見えてきた。
かなり小柄で、まるで私より背が低いかも知れないくらいの女の人。しっかりし
ていそうなところが好感が持てる。
イメージ通りの学校だった。
綺麗で…
あたらしいし、学校に登校している上級生の人たちの女の子の制服もすごくかわ
いくて、ちょっとスカートが短くてえっちだけど、それ以上に、みんな、すごく
綺麗な女の子ばっかりだった。
私も…
小学校ではそこそこかなと思っていたから。
ちょっと自信はある。
真っ赤な制服、深紅の赤い制服の上下に負けないくらい綺麗なみんな。
後ろを見て寮がある方向を覚えて、学校のある方向へと歩いていった。
もう敷地内なんだろうな…
広そうな学校だった。
校庭なんて、多分、都会の学校の何倍もある。
そして…
私は、学校の門をくぐった。
中にはざわめく新入生達がいた。生徒はどこも同じなのかな、ふふっ。
わいわいと楽しそうなみんなの仲間入り、ちょっと嬉しいな。
「ちょっと…、あなた制服貰った?」
え…?
もう配り始めてるんだ…
私はあわてて、その女の子にちょっと挨拶して、先生らしき人影の方にととっと
走っていった。
「えと、新入生の、川奈まゆって言います」
そう挨拶をしておじぎをした。
「はい、制服」
男の感じの良さそうな先生だった。
体つきなんかがっしりしていて、頼もしそうな先生だな…
そのちゃんと畳まれた制服を手に取ったときは、もう飛び上がるほど嬉しかった。
これで私も…
周りを見るとみんな着替えている。
あれ…
玄関口で着替えて恥ずかしくないのかな…
ちょっと不思議だった。
私は、なんとなくみんなに会わせて着替えようか…、更衣室と化している玄関口
に圧倒されて私もそのまま着替え始める。
見たところ…
女の子ばっかりなのなのかな、男の子は集合時間が違うとか。
制服のパッケージを破り…
私は満足げに、自分のものとなった深紅のセーラー服を、見て…
その辺りからだった、私の高校生活が崩れていったのは…
「あれ…?」
次にその制服のスカートを手にとった私は不思議なものを見た。
スカートとパンツと一体化してしまっている。
というか、スカートの腰の辺りに縫いつけられているようだった。引っかかって
いるのでないことはすぐに分かる。
明らかに、しっかりと縫いつけられて一つにされている。
「…?」
すぐには意味を理解できない私。
学校指定のパンツなんて聞いたことない…
一体どうなっているんだろう。
それに…
「えっ?」
ふぁっと男子生徒が目に入ってどきっとした。着替えようとしていたから…
しかも…
驚いたことにみんな男子生徒の前で恥ずかしがることもなく、いや、相当恥ずか
しそうにしながらパンツを脱いで下半身さらけ出しているのがいた。
うそっ…
一瞬に自分の制服が間違いでないと分かる。
よくわからないが、
「ほらっ、あなたも着替えなさいよ」
う、うん、と話しかけてきた女の子にうなずく。
で、でも…
ちょっと、いやかなりそんな着替えをするのははばかられた。
もちろんそれが序の口であることを知らなかったからでもある…
「うっ」
しかたない…
そう度胸を決めて、周りがみんな着替え終わった頃に、私は勇気を振り絞って、
荷物を下ろすと着てきたスカートを脱いだ。
ううっ…
予想道理パンツ姿になっただけでものすごく恥ずかしい…
女の子だけならともかく、男の子の姿もちらほらあるのを知って余計にそうだ。
すぐやっちゃえば大丈夫よね。
その辺の楽観さが私を助けて、私はさっさと着替えることにした。
ささっとパンツを脱ぐ…
どきっ!
私は自分の下半身を露にして予想以上にドキドキした。
早く着よう…
そう思って、制服のスカートをさっさと身につける。
パンツが…
あれ?
私はそのスカートを身につけてその異常な履き心地に心臓を貫かれる思いだった。
「えええっ…」
おどろいた私はスカートの中に手を入れてみると、やっぱり…
驚いたことにパンツには真ん中にピアノ線のようなものが通してあって、私の、
その…
えっちな所をまっぷたつに割ってパンツがめり込むようにしてあった。
みんなこんな変な制服を普通に着ているのだろうか?
「???…」
意味が分からない私に、入学式のアナウンスがかかる。
あ、後で切っちゃえばいいよね…
そう割り切ってとりあえずは我慢することにした。
「新入生は体育館に…」
ぞろぞろと歩き出す新入生の面々。
女の子はみんなそうなのか異常な履き心地の制服にみなちょっとこまったような
表情を浮かべているのがそれとなく分かる。
男子はそうでもないようだった…
あ…
ちょっと男の子の同じ位置の部分を想像して顔が赤くなる。
こんな線が入れてあったら痛そうだな…
そんなことを考えて顔を赤くしながら、体育館へと入った。
綺麗な体育館。
イメージは中から見てもそうだった。
大きな、ちょっと都会では考えられない大きさに度肝を抜かれる。
「すごい…」
みな同じ感想を持ったようだった。
そして…
入学式が始まる。
なんとなく男女別に並んだようで、前が女の子だった。
横一列。
人数が少ないせいでそうなってしまう。
股の間を不自然に通るピアノ線に気を取られているせいか、いっそう後ろから男
の子の視線を恥ずかしく思いながら立っていた。
あんまり面白くない入学式…
それはどこでもそうらしく校長先生らしき人の話がながながと続いた。
ちらっと後ろを見る。
男の子もみんな、ちょっといないようなハンサムな子が多い。
どちらかというと頭の良さそうな人たちだった。
女子は定員割れなのに、男子の競争率はすごく高いというのはあまり私の住んで
いたところではめずらしいことではなかったが…
ちょっと驚いてしまう。
ちゃんと試験を通ってきたんだろうな…
ちょっとなにもなしに来れてしまった自分がちょっと悪いような気がした。
そうして…
私の恐怖の高校生活一日目が始まる。