二日目からいきなりの授業を受ける。
案外普通で嬉しかった…
先生も普通だし、教室だって特別変わったことはない。
いつのまにか自分の鞄が用意されているのはちょっと不思議だったけど他はみん
な満足な環境だった。
本当にこれだけなら…、いい学校なのにな。
そんなことを思いながら授業を受けた。
「身体測定は、しっかりやったほうがいいぞ。修正はなかなか効かないからな」
先生がそんなことを言っていた。
今日は…
午後は身体測定があるとか。
身体測定まで、男女ペアで受けることになるらしい…
また裸見られるのかぁ…
そう思うと、身体測定までちょっと息苦しく感じる。
ご主人様である、あの男の子は、ちらっと見やると授業に集中しているようだっ
た…、あの男の子には体を奪われているのだから、もうどうでもいいかといえば
もちろんそうではない。
恥ずかしいし、見られるのはいや…
大体、身体測定なんて男女バラバラにするのが当たり前だと思う…
「今日はここまで」
四時間目が終了し…
鞄の中に入っていた弁当を、おいしく食べることになった。
味は中の上。
私が作ってもなかなかこう上手くばっかりいくとは思えない。
もちろん、大量生産らしく、おいしいのはいいのだが、どれも飛び抜けていない
からちょっと無味乾燥的な味ではある。
「なぁ」
昼休みが終わる頃…
ふと気付くと、その男の子…、いやご主人様が目の前にいた。
後ろ向きに座って私の方を見つめる。
ふはぁ…
昨日されたことが思い出されて私は息がつまる思いだ。
「食べさせてくれるか?」
え?
そんな言葉に私は意味を失う。
食べさせるって…
「えと…」
「その箸でつまんで、俺に飯を食わせてくれないかってこと」
にこっと笑って見せる。
そのままの意味だと分かって、ちょっと安心したけど驚いた。
まさか…
いや、でも変な想像が一瞬でも走ったのだから、くやしいし辛かった。
これじゃまるで私が… ううん、違うよ…
「う、うん…」
しかたなく、私は自分の箸でご主人様のお弁当をつつくとそのままそうっと、口
まで運んであげる。どうしてか私にそんなに食べさせて貰いたかったのか一口も
手を付けていなかった…
ぱくり…
それを何度か繰り返した。
「よし、次はステップアップして、くちうつしで食べさせてくれ」
口移し… をする自分を想像してどきっとする。
…ふぅ
大きなため息が出てしまう。
大体、こういうのは普通なら冗談なのだ、もちろん私もそう受け取った。
だが事実そういうことをして欲しいらしい。
そんなぁ…と思って断ろうかと思ったものの、にこにこ笑うご主人様をみて、校
則を思い出したのだ。
それで…
ちょっととまどった。
嘘かどうか分からないけど…
お仕置きってなんなんだろうか…、う… どうしよう。
口移しということは、もちろん深くキスをしなきゃなんないんだよね…
いやだな…
うぐ…、でもお仕置きってなんだろ。
「うっ、断ったときのお仕置きって…?」
私はおそるおそる聞いてみた。
これなら、断っていることにはならないから…
「そうだなぁ…、俺もよく知らないけど…」
ちょっと考えてみせる。
そういえば、ご主人様、だってよく考えれば新入生なのだ。私と違ってもしかし
たらこの学校のことを知って入っているのかも知れないけど…
そこまで詳しいわけはない。
「やめて欲しいな。両方の意味でね…、少なくとも俺がどうこうじゃない…」
そ、そうなんだ…
ご主人様が何かする訳じゃないって事は、学校が?
私にお仕置きをする。
なにかわからないそれをなんとなく恐ろしい想像に繋げてしまう。
「冗談だよ、さっきの」

絶句する私。
「う、うん、わかったよ…」
しかたなく…
私が言うと、時計は時間が迫っていることを知らせていた。
そんなことをやっているうちに昼の時間が過ぎて、私達の身体測定の時間になっ
てしまっていた。
はぁ…
なんでこんなことしなきゃならないのかな…
口移しをさせられなくなった分、嬉しいような気がするが、同じくらい身体測定
だって恐かった。
「よし、ほら、行くぞ」
見るといつの間にか弁当の中身が無くなっている。
食べるの早いんだ…
どんどんとクラスの中から人がいなくなるので慌てながら、私とご主人様も身体
測定がある測定室なるところに移動する。
えっと…
まだ慣れない校舎にまよってしまいそうな広さの学校。
よくよくと地図を見てみると、なるほどこの学校は大体三階建てになっているよ
うだった。
地下一階と、地上二階の三階建て。
その方がなにかといどうしやすいということからだろうか…
「えと、測定室は地下だよ」
私が見つけると、ご主人様をつれて測定室まで急ぐ。
身体測定だけの部屋らしい…
この辺りが田舎の豪華さと言うところなのだろうか…
それだけで部屋は普通なかなか作れない。
私達のクラスは一番最初だったからなのだが、あと四つあるクラスは順々に時間
をずらして測定室に行くことになっている。
「なぁ…」
「う、うん?」
私がご主人様のほうをみると、
「お前、なかなかかわいいぞ」
そうかな…
変なことには違いないと思うけど、誉められて悪い気はしない。
もちろん好きでもない男の人に誉められたところで心が弾んだりしたりはしない
んだけど、悪く思われていたら震えてしまう。
「体もかわいいしな、俺は結構後ろ姿好きなんだよ」
やぁっ…
うん、やっぱり恥ずかしいけどちょっと嬉しい。
嫌われたらあんなふうに殴られたり… うぐっ…
あの寮の事務所に並んでいたときのあのペアの事を思い出して体が震える。
「うん…、ご主人様も結構、優しくしてくれてると思うよ…」
ごくっと唾を飲みながら言う。
もちろんちっとも優しいとなんて思わない、私はいわば強姦されたんだもの。
ただ…、こんな状況で私をいたぶったりしないところは嬉しかった…
はぁ…
早足で歩きながら測定室まで歩いてくるとすっかり息が切れた。
なかなか遠い。
しかも私の股の間はすっかり長い間に擦れていたせいで感じてしまったのか、ち
ょっと濡れてしまっていそう。
身体測定なのに…
本当なら綺麗な下着でいたいところだが、仕方ない。
購買でただで売っているというのを買ってくるしかないだろう…
そういえば、購買ってどこだろ…
そんなことを思いながら、天井と壁の間の明かり取りだけで地下の薄暗い廊下を
歩いていくと、測定室の札が見付かる。
開かれたドア…
かなり躊躇った後、私はご主人様に推されるような形で…
また部屋に入った。